食用サボテン研究所

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サボテン、アロエ、多肉植物の
違いアレコレ

サボテン、アロエ、多肉植物の違いアレコレ
サボテンとアロエ、そうか、科がちがうのか!

食べるサボテンを販売しているとよく「アロエみたいな感じですか?」とお声をいただきますが、実はサボテンとアロエは結構違うものなんです。まず、サボテンはサボテン科に含まれる植物、アロエはススキノキ科アロエ属の植物のことで分類から異なります。
今回はそんなサボテンとアロエの違い、さらに多肉植物まで含め、植物界の似たもの同士の仲間についてお話ししていきたいと思います。

サボテンと多肉植物の関係は?

まずは多肉植物との関係を見ていきましょう。多肉植物は葉や茎、根に多くの水を貯蔵できる(貯水組織を持つ)植物の総称です。葉がぷっくり肉厚なもののイメージが強いですよね。性質的にはサボテンもアロエも多肉植物の一種ですが、サボテン科の植物は数が多すぎるため、「サボテンと多肉植物」というように園芸においては多肉植物と分けて語られることが多いようです。ちなみに、多肉植物は園芸的な区分けによるいわゆる俗称で、植物学的な定義ではありません。

サボテンとアロエ、同じところと違うところ。

サボテンとアロエの共通点はトゲがあることです。しかし、このトゲが大きな違いのポイントでもあります。サボテンにはトゲの根元に刺座(しざ)というサボテン特有の器官がありますが、アロエにはありません。太陽の葉ではトゲが抜けた後でも黒い点として残っています。(なので、調理するときにはこの刺座までしっかり取ってくださいね。)また、ほかの種類のサボテンでは刺座に綿毛があるものもあります。退化してトゲがないサボテンにも刺座はあるため、刺座があるかどうかがサボテンかその他の多肉植物なのか、見分けるポイントになります。

気になる味や食感の違いは?アロエって無味?

さて、最後はサボテンとアロエの味の違いについてです。サボテンは太陽の葉であるウチワサボテンのバーバンク種を、アロエは食用によく使われるアロエベラを例にしましょう。
アロエはヨーグルトの爽やかなイメージがありますが、実際は皮が苦く、中身は無味です。アロエにはアロインという成分が含まれているのですが、実はこれがとっても苦い。このアロインは表皮と葉肉の間にあるため、皮をむけば苦味も取り除けるのですが、皮ごと食べてしまうと苦いんです。皮をむいて葉肉のゲル(ゼリー部分)のみを使用すれば、基本的には無味無臭です。

一方、ウチワサボテンにはびっくりするような苦味はなく、かといって無味でもありません。酸味と青臭さがあります。食感はアロエがプルプルしているのに対して、サボテンはシャキシャキ。さらにねばりもあるのが特徴です。太陽の葉の新芽であれば、皮も柔らかいので、トゲの処理をしていれば皮ごとでも食べられます。また、サボテンは生も加熱もOKなのでサラダからてんぷらや煮込み料理まで幅が広がります。

どちらも体にやさしい食材。ぜひ、いろんなお料理に使ってみてくださいね。

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